政治・経済

薬局で緊急避妊薬の購入が可能に!いつから購入可能で値段は?遅れた理由は?

性暴力などの悲しい事件や望まない妊娠を防ぐために薬局での緊急避妊薬の購入が可能となることがわかりました。

日本では受診しなければ使えなかった緊急避妊薬ですが、世界では86カ国で自由に購入が可能となっています。

今回は「薬局で緊急避妊薬の購入が可能に!いつから購入可能で値段は?遅れた理由は?」ということで紹介していきます。

薬局で緊急避妊薬の購入が可能に!

ではまずは緊急避妊薬がどのような薬なのかを紹介します。

緊急避妊薬はどんな薬なの?

緊急避妊薬とはいわゆる「アフターピル」のことを指します。

そして、日本で承認を得ているアフターピルは「ノルレボ」と呼ばれる医療用医薬品です。

ノルレボは黄体ホルモン(ノボノルゲストレル)を主成分となっています。

2020年現在世界86か国で使用されており、10年前には既に50カ国で販売されている信頼と実績があります。

緊急避妊薬はどうやって効くの?

緊急避妊薬「ノルレボ」の適応は「緊急避妊」であり、性行為後72時間以内に服用するお薬です。

作用機序としては「排卵を抑制する」ことが挙げられています。

妊娠の流れを大きく分けると

「排卵」→「受精」→「着床」

という順番になります。

ノルレボは「排卵」を抑えることで妊娠をする確率を下げる働きがあります。

あくまでも妊娠の確率を下げるだけであり、100%妊娠しないと言うわけではありません

現段階での避妊確率としては以下のように言われています。

性行為後の経過時間 避妊確率
24時間以内 約95%
72時間以内 約75%
120時間以内 約50%
120時間以上 避妊効果は期待できない

つまり、早ければ早いほど避妊することができる確率は高く、遅ければ遅いほど避妊効果は期待できなくなります。

また、「ピル」という単語を聞くと避妊薬のイメージを持たれる方もいるかもしれません。

実際にはピルにも種類があり「酷い生理痛」などに低容量のピルが使われることもあります。

副作用や体調が悪くなることは?

緊急避妊薬「ノルレボ」も薬であるため副作用はあります。

添付文書はこちら↓

ノルレボの添付文書

多くみられる副作用としては

  • 頭痛
  • 傾眠(眠気)
  • 不正子宮出血
  • 悪心(吐き気、胸のむかつき)
  • 倦怠感(だるさ)

などが5%以上で起きる可能性があります。

つまり、100人に5人には起きます。

この他にも頻度は少なめですが「めまい」や「下痢」、「貧血」などが起きると言われています。

「副作用」と聞くと悪いイメージしかありませんが実はそれだけではありません。

「主」とする作用以外のものはすべて副作用と呼ばれるため、主作用以外の良い効果も悪い効果も一律「副作用」と言うことになります。

薬局で緊急避妊薬はいつから購入可能で値段は?

では続いて、緊急避妊薬がいつから購入可能であるか、また値段はどのくらいになるのかを紹介します。

薬局での緊急避妊薬の購入はいつから?

現段階では2021年から導入となっています。

そして、各薬局にも「ノルレボ」を準備、取り扱いに関して勉強会や説明文書などが送られてきています。

国も大急ぎで準備しているようです。

そのため2021年でもわりと早い段階で購入可能となると想定されています。

時期に関しては随時更新していきたいと思います。

薬局での緊急避妊薬の値段は?

現段階ではノルレボは10000〜20000円ほどとなっています。

富士製薬がノルレボのジェネリック医薬品(後発品)である「レボノルゲストレル錠1.5mg「F」」を販売しています。

ノルレボもレボノルゲストレル錠1.5mg「F」も薬価未収載であるため1錠あたりの値段はでていません。

しかし、後発品は基本的に安くなるため1万円を下回ると言われています。

2021年開始の緊急避妊薬は「ノルレボ」から始まるはずなので高くても1錠2万円ほどでみておくと良いでしょう。

今後、後発品が増えてくればもっと価格が下がり入手しやすくなることが考えられます。

ちなみに保険適用外であるため全負担となります。

薬局で緊急避妊薬の購入がが遅れた理由は?

緊急避妊薬「ノルレボ」は世界86カ国では医師の診察なしで購入することができます。

つまり先進国であるはずの日本はかなり遅いと言うことがわかります。

もともと日本では承認されていないが外国では既に承認され効果が見られている薬が多くみられます。

いわゆる「ドラッグ・ラグ」と呼ばれるものです。

これは日本の医療機器の審査官の人数が圧倒的に少ない(アメリカの1/5と言われている)ためです。

今回のアフターピルが遅れた理由も同じではないかと推測されています。

受診をすれば入手することができるため、労力がそこに避けていなかったのでしょう。

また、日本は世界に比べても慎重であり危険性を鑑みて遅れてしまったと言うこともあります。

まとめ:緊急避妊薬は早ければ早いほど効果あり!

薬局で緊急避妊薬の購入が可能に!いつから購入可能で値段は?遅れた理由は?」ということで紹介してきました。

遅くはなったものの日本でも自由に購入できるようになる緊急避妊薬。

使い方を間違えず、また悲しい事件などが起きないように祈るばかりです。

今後も情報がでしだい更新していきます。